猫菜ミント通信

ゆったりリラックス:伸び伸びまんまるハート

行かなくちゃイケア

やあ。数日ぶり。


ちょっと太ったみたいね。食欲の秋らしい。
イオンじゃなくて近いからイケア行こう。


「先月、行ったばかりだよね」


あそこは外国の雰囲気。


うるさいポップ貼ってない。わけわかめなBGMかかってる店よりずっと好き。日本の商品みたいに洗煉されてるわけじゃない。しかもバタ臭い。でも、かまわない。


金だして買った商品がいくら洗煉されたって自分とは無関係でしょう。それにホレボレするような品物は高級品だから手がでない。等身大が一番。


「着てるのはユニクロ系列のGUだもんな」
「なんたってほんと、GUさまさま。助かる」
「それにほら、男服の場合は選択肢少ないから」
「GUの裁断や縫製は甘いけど、値段が値段なので許容範囲」
「でも、トータル全部GUって恥ずかしい」


ははは。わかる。


イオンとかいくたびに必ず立ち寄る。どんな服売ってるか、だいたい見ればわかる。ときどき、おなじジャケットはおってる人に出会うと、あたしだってテレる。向こうだってこっちを気にしてるはず。


ほんとは、ビンボウだからオールGUだって全然平気。


とはいってもやっぱり気になる。


こういうのって自意識過剰。


さっきも言ったように姿格好はもちろん大事なんだとおもうけれど、あくまで大量生産の既製服を身につけてるにすぎないもん。おなじ服装してる人は大勢いるよね。何万人以上。考えたら制服っぽい。GU社員でもないのにね。


「同感だね」
「どこそこブランドネームやマークが入ってるのは避ける」
「その手の品物は高いしな。歩いてるひとなんかを注意してみれば、若いのだけでなく、年寄りさえブランドに身を包む」
「みんな、余裕あるんだなあ」


なに、うらやましいわけ。


さっき言ったように自分に自信あれば、カッコウなんてどうもいい。どうでもいいってのは言い過ぎかな。あたしが言いたいのは、金ないくせにわざわざカモがネギしょうみたく、無駄に浪費すんなってこと。自己満足のための寄付行為。


だってさ。


ブランド服の店があるじゃん。そこで働いてる店員さんの収入は微々たるもんだよ。儲けてるのはメーカーだし、広告費にとてつもない額を投入。広告にスーパースターを起用してさ。見てると買ってる客はわずか。どうやって経営なりたつの!?。薄利多売でなくて暴利少売。収入すくないあたしらには無縁。


ちょうどいい風。ヒラヒラ旗がゆれてる。この道は風が吹き抜ける。


年中、今日のような気温だと最高。


インテリアだけでなく衣料品も販売して欲しい。


イケア本社にメール出して陳情しようかしら。企画書みたいな形式で。日本にはG∪っていう格安服の製造販売会社があって大人気。イケアさんも得意の北欧デザインで、そっち方面を開拓してはどうですか。とかってね。ふと頭に浮かんだだけ。プランというより意見。


「アイディアだね」
「わたしら凡人だって妙案が浮かぶことはある」
「でも、そこで行き止まり」


うん。


それだって考えないよりマシ。なにせ考えるのに金かからない。そろそろイケア入ろう。まず最初に50円ソフトなめてから店内を見て回ろう。


「もうけっこうな年齢なのに学生みたい」
「なんて思うのは年食った証拠」
「キャンドルいっぱい買って帰ろう」
「これから夜長くなるからロウソク灯したい」
「細いのや太いの、色とりどりみつくろって」

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